enchantMOONを使って作られた絵本による「ハイパー絵本コンテスト」の結果が発表されました。こちらwise9でも改めてお伝えいたします(詳しいコンテストの概要はこちらから)。
手書き機能の他、ゲームプログラミングなども簡単にできてしまうタブレットenchantMOON。メモ書きや絵のラフ、日記など普段は人それぞれ様々な使い方があると思いますが、そんなenchantMOONを使って、本気で一つのコンテンツを作ったら一体どんなものができるのでしょうか!?
enchantMOONならではのギミックや工夫が凝らされた受賞作をご覧ください。
「ハイパー絵本コンテスト」の豪華な審査員は以下の方々。各作品にそれぞれご講評をいただきましたので、併せて紹介いたします。
- 細金正隆(株式会社電通 電通サイエンスジャム・代表取締役社長)
- 林信行(ITジャーナリスト)
- 村山早紀(児童文学作家)
- 伊藤有(株式会社KADOKAWA 週刊アスキー編集長代理)
- 清水亮(株式会社ユビキタスエンターテインメント代表取締役社長 兼 CEO)
なお受賞作は、webサイトskylabからお持ちのenchantMOONにダウンロードして遊べる他、PC/MacやiOS、Androidタブレット、スマートフォンなどのブラウザからもお楽しみいただけます。
【佳作(各賞金1万円)】
それでは佳作3作品からご紹介いたします。
蜩姫は夢の中(作者:syk)
http://skylab.enchantmoon.com/stickers/stack/169
絵物語として魅力的に描けているので、読んでいて楽しかったですし、どきどきしました。
絵と画面の構成がとても上手いですね。またこの世界とお姫様のお話を読みたいと思いました。
夢オチでもよいのですが、オチにあとひとつ何らかのひねりがあるともっと物語の完成度が上がると思います。
(村山審査員)
とある洞窟の聖剣使い(作者:ynhra)
http://skylab.enchantmoon.com/stickers/stack/184
かつてのハイパーカードを彷彿とさせる作り。夜の樹海を、赤い矢印が親切に奥へと誘う。
王女を救い出す正しい道は総当たりで探すしか無いので、つい樹海の中を行ったり来たり。
後半の謎解きは、見落としていたものが鍵になるとは意地悪だ。
シンプルだが樹海の中を彷徨う自分を想像させてくれた絵本だ。
(細金審査員)
街中カレー探しゲーム(作者:ene)
http://skylab.enchantmoon.com/stickers/stack/183
プリミティブなお遣いゲーム。突然暗号なぞなぞが出てきて「???」になりつつも、
わからないのがくやしくて意地になってプレイした作品。
何のルール説明もないので一文をとにかく丸暗記する必要があるんですが、
「誰でも暗記できる文量」かつ「最後の設問で一直線につながってすっきりオチる」という気持ち良さがつくれている。
たぶん無意識だと思いますが、難易度設計の重要さを考えてしまいました。
(伊藤審査員)
【MOONBlock賞(プログラミング関連本セット)
続いて特別賞の一つ目。MOONBlock賞を冠するだけあって、詰め込められる限り、MOONBlockで作られたゲームが詰まっていました。
富士山旅行ゲーム(作者:lisa)
http://skylab.enchantmoon.com/stickers/stack/176
富士山の登山を題材に様々なミニゲームや演出を凝らしてプログラミングによって一所懸命世界を表現しようとしているところにとても好感が持てました。
本来この賞はなかったのですが、審査員たちのたっての希望で、これからもプログラミングを頑張って欲しいということでプログラミング関連本と、村山早紀先生のサイン入り小説をセットで謹呈させていただきます
(清水審査員)
【Amazon賞(Amazonギフト券1000円分)】
特別賞2つ目。この作品が何故Amazon賞なのか、是非プレイしてその目で確かめて欲しいです!
KING OF AMAZON(作者:kakeru)
http://skylab.enchantmoon.com/stickers/stack/164
審査員一同「これは……」と口ごもりつつ、とはいえ何か賞はあげたいとなった問題作。
思い付きの一発ネタに見えますが、良く見れば設問のセレクトは頭使っているし、
理系忘年会の余興的とはいえ、誰でもニヤニヤしながら楽しめるつくりはセンスを感じます。
(伊藤審査員)
【準優勝(賞金5万円)】
そして準優勝作品。他のカメラで撮った写真を取り込んで使ったり、新規に加わったプロンプトブロックの利用など、細かいところの丁寧さと工夫を感じました。
赤猫レッドとなぞなぞの森 (作者:psmonster)
http://skylab.enchantmoon.com/stickers/stack/168
単純なつくりではあるが、1ページ1ページ、手間をかけ丁寧に世界観を作り込んだ。
登場するキャラクターもストーリーを伝える文字も可愛らしく、強い個性を放っている。
ストーリーも簡単で読み進めやすく、ところどころに入るクイズも緩急をつけるいいアクセントになっている。
(林審査員)
【優勝(賞金10万円)】
そして優勝作品はこちら。普通にやったら単調になってしまう展開に、抜群の演出力でテンポ感を出していたと思います!!
大きなかぶ (作者:mochiko)
http://skylab.enchantmoon.com/stickers/stack/175
どっこいしょと、大きくなったかぶを引っ張り上げるところは連打が必要で、ずっしりと重そうなシズルがあってとてもいいですね。
いざ引っこ抜くのを手伝ってあげようと思ったら、みんなは「がんばって」と応援だけって、どうよ? と思いましたが(笑)….絵もきれいでシンプルで楽しめました。
(細金審査員)
淡々とパターン通りに物語が進むのかと思いきや、enchantMOONらしい演出によって、
読んでいた人をこの世界に引き込む作りになっているのがすてきだと思いました。
それと孫娘さんのキャラクターが好きです。登場シーンがかわいくてよかった。
あそこでああいうキャラが出てこようとは。
(村山審査員)
一言でいえば、うまいですね。冒頭からの可愛げのある手描き絵でいくのかと思いきや、
途中のおばあさんや“まご娘”参戦の展開、さらにただの絵本かと思わせて最後にインタラクション要素も用意しています。
短い絵本の中に予定調和への裏切りをテンポ良く差し込んでくるところが印象深い作品。
(伊藤審査員)
どのページを切り取っても絵として完成されており楽しい。
世界観を保ちつつボタンの配置などには統一性があり、操作がしやすく、ストレ
ス無く読み進められる。
終盤、連打で引き抜いたかぶが画面の真ん中を飾る様は少し感動的ですらある。
完成度が圧倒的に高かった。
(林審査員)
以上、受賞作の発表でした。みなさま受賞おめでとうございます!!
■
いかがでしたでしょうか。
enchantMOONのOSが先月アップデートされ、MOONBlockによるプログラミング機能が大型強化されました。なかには今回のような絵本コンテンツを作る上でとても役に立つブロックも加わっているので、enchantMOONをお持ちのみなさまは是非チェックしてみてください。
(enchantコマンド”help”で表示されるヘルプ一覧が更新されているので、そちらから新機能の詳細をご覧いただけます)
また毎週月曜日放送の電脳空間カウボーイズZZのミニコーナー「ゴトー博士のenchantMOONで遊ぼう!」でも随時enchantMOONの新機能やそれらを利用したゲームの作り方などを紹介しておりますので、併せてご覧いただければ幸いです。
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