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COMPUTEX TAIPEI 2012で見たヘンなもの

さあダースーに引き続きshi3zがCOMPUTEX TAIPEIのレポートをするぞ!

まあ言わずと知れた台湾は、世界のコンピュータシーンを引っ張る大黒柱なわけだ。
ASUS、GIGABYTE、BIOSTAR、MSI、ACER・・・今やマザーボードメーカーで台湾企業じゃないメーカーを探す方が難しいくらいだ。

日本の大手メーカーのPCも、実は台湾メーカーがODM(設計製造委託)を受けて作ってる場合も少なくない。
iPhoneも台湾系企業FoxconnのODM製品だ。

なぜ台湾のODMに人気があるのか。
実際に台湾企業にODMを依頼すると、設計までは全て台湾の中で行い、設計図をもとに中国の深圳にある工場でガンガン製造することになる。

中国企業との取引や現地での工場の運営などは、外国人にとってはかなり難しい。
中国の人々はほとんど英語が喋れないし、契約書を交わしてもきちんとケアしてくれるかどうか全く保証がないのだ。

それに比べると、台湾は教育レベルが高く、ビジネスに関するモラルもしっかりしていて、高校で第二外国語まで勉強することも多い。

実際、僕は今回初めて台湾に行ったんだけど、日本にいるのかと思うくらいに言葉に不自由しなかった。
ホテルではたいていの場合、日本語でサービスを受けられるし、買い物でも日本語が通じることが多い。しかし公用語は中国語(台湾語)だから、北京語と台湾語、英語と日本語を全て使い分けるクワッドリンガルな人、というのもそれほど珍しくない。

モラルがしっかりしているし、コミュニケーションもとりやすい。おまけに中国の安価な工場をきちんと管理してくれるのが台湾のハイテク企業なのだ。

そんなわけだから、欧米企業や日本企業にとっては、中国の会社と直接やりとりするよりは、台湾企業と契約して設計から製造まで全部委託したほうがなにかと便利。

そんなわけで台湾は一躍ハイテク界の頭脳を担う存在となったわけだ。

ARM系チップ製造で最近急速に大陸で伸びて来たRockchipも展示していたぞ。
デュアルコアやクアッドコアのARMチップをこれからは量産していくらしい。

nVidiaのTegra3が意外と残念な性能になっているので、こうした新興チップメーカーがデュアルコアでどこまで性能を上げてくるのか要注目だ。

数多くのマザーボードメーカーのお膝元だから、周辺機器もユニークなものがとても多かった。
ここではCOMPUTEXで目についたものをかるーく紹介するぞ。

まず目立っていたのはヘンなPCケース。
どこに戦いに行くのかといういでたち。

しかもゴージャスな液晶パネルまでついている。

各ブロックの温度が表示されるらしい。
戦場を強く意識しているのに戦場では決して使えない、という存在自体が矛盾してるすごいPCだ。

ASUSのブースにも、なぜかミサイルランチャーを装備したPCケースが設置されていた。
やっぱりこれも無駄すぎて絶対に戦場では使えない感じがするぞ。

これはASUSの標準的なケースらしい・・・が、開けるとこんな感じになってなんともカッコいい。
このデザインはなかなかいいんじゃないの?と思ってしまった。

これまた無駄なDiablo III仕様のケース。凝っているのは外装だけじゃないぞ。

冷却液まで赤くなっていて、まるで血のようだ。
中二病感全開のこのケース、欲しがる人も多いんじゃないかな。

このフルタワーケースはちょっと未来風。うっかりSF映画にでてきても溶け込みそうなデザインがイカス。
まあ未来では3.5インチハードディスクドライブは要らないと思うが。

ビミョーすぎるのがMSIブースの裏側に展示してあったこの謎のキネクト風パーツ。
キネクトみたいだなーと思ったら・・・

ホントにキネクトだった。
フィットネス用品として売り込んでいるらしい。

シビれるっ!と思ったのはこの透明キーボード。打ちやすいかどうかはかなり疑問だけど、見た目のインパクトは抜群。発売されたらちょっと買ってしまうかも。

どうすんのコレ?っていうカタチをしていたのが、このサソリ型マウス。なぜネズミをサソリにする必要があるのか。それは誰にも解らない。

エッこれって・・・ル○バ?と思わず目を疑ったお掃除ロボ。どう見てもアレです。
特徴的なのは録画機能があるということ。

カメラが搭載されていて、外出先のiPadやiPhoneからカメラが見れるらしい。
防犯用とのことだけど、その機能って必要かなあ?

コレは凄い!と思ったのは、iPadやiPhoneで使えるスタイラス。
何が凄いのかと言うと、普通、iPadやiPhoneなど、静電容量式タッチパネルのスタイラスは、先っぽが野暮ったい丸になりがち。それは静電容量という性質上仕方のないことなんだけど、細かい字や図を書いたりするのにはどうしても使えない。クレヨンみたいな感じになってしまう。

ところがこのスタイラスは、先っぽに円形のパーツがついていて、これが静電容量をなんとかしてくれる。なのでスタイラス本体は自由な角度で書けるので、まるで鉛筆で書くように画面に好きなものを書くことが出来るのだ。

このスタイラスは台北市内で既に発売されていたので思わず買ってしまった。

ナニコレ凄い!と思ったホロディスプレイ。
本当に3Dの物体が空中に浮いているように見える。

凄いなーコレと思いながら、まあ原理はだいたい想像がついた。覗き込んでみると・・・

うん。予想通り。
だけど、なにかのデモには使えるかも知れない。

そして今回、会場で見た一番クレイジーなものは・・・

これ。「G.SKILL WORLD CLASS OVERCLOCKING INTERNATIONAL」だ。ワールドクラスとインターナショナルと、二回も世界を意味する言葉が出てくる謎のタイトルだが、その名の通り、オーバークロックを競う大会だった。

参加者は魔法瓶に入れた液体窒素をPCにぶっかけて冷却しながら計算速度を競っていた。
すごい・・・バカだ・・・(褒め言葉)

Microsoftブースには各社の最新ノートPCが展示されていたんだけど、中でもオッと思ったのはこのPC。
カーソルキーの部分をよく見ると、タッチスクリーンになっているのだ。

これ・・・使い辛くない?
まあvim使えば良いのか。

このタッチスクリーン部分はモードによって切り替わるようになっている。

メカキーの刻印が変わるのもカワイイ。昔こういうキーボード売るっていう話ありましたねえ。
富士通のノートPCにも似た機能があった気がするけど、まあご愛嬌ということで。

あとは24のジャック・バウアーが使っていそうな超タフ構造のノートPC。この分野はこれまでパナソニックの独擅場だったけど、ここに新たなプレイヤーが参入したのだろうか。それか格好だけかな?ハンドル部分がいい感じ。

まあMicrosoftといえばWindows8だ。
ところがMicrosoftブースでは肝心のWindows8をほとんどフィーチャーしていなかった。
年末に発売するのにそんなんでいいのか?

それとも秋のIFA(ベルリンで開催される世界最大のコンシューマーエレクトロニクスショー)向けにネタを温存しているのか、とにかくかなり地味な扱いだったのは間違いない。

展示されているサードパーティ製のPCも全てWindows7で動いていた。

既にプレビュー版が配布されているWindows8だけれども、どうにもこれは冒険的なOSだ。

Metro UIは、マウスを使うデスクトップマシンから、タブレット、果てはたぶんスマートフォンまで、全て同じUIで統一しようというMicrosoftの野心を充分に感じさせるんだけど、いかんせんあまりにもこれまでのPCと違って使い辛い。

そもそもウィンドウズなのに、本当にウィンドウそのものがなくなってしまった。

できるのは中途半端な画面分割だけ。
これってもしかしてMS-DOS5.0に逆戻りしてないか?という心配が頭をもたげてきた。

マウス操作では使い方がわからず、キーボードでALT+TABを押すと安心のあのダサいタスク切り替えウィンドウが出て来て、それでやっと「デスクトップ」らしきものを表示することに成功した。

しかし新しいIEウィンドウを開こうとすると、またフルスクリーンに戻ってしまう。
Microsoftはまともなウィンドウシステムを手に入れるために、これまでどれだけの努力を積み重ねて来たのかすっかり忘れてしまったらしい。

まるで堕落した貴族の息子みたいに、Windows8のMetro UIはウィンドウシステムへの全否定をしているように感じた。これならたいていのウィンドウズユーザーは、単に旧来のWindowsと似ているというだけの理由でMacに乗り換えるような気がする。

タッチパネルでも使ってみたが、マウスに輪をかけて使い方が解らない。これは僕だけではないらしく、会場でしばらくWindows8を使う各国のお客さんをみていたが、みんな大混乱してトップメニューに戻る方法すらわからなくて困惑していた。

さすがにMicrosoftびいきの僕でも、こんなUIで大丈夫か?といらぬ心配をしてしまう。

もっとも、Microsoftもこういう批判が起きることについては理解しているらしく、一体なぜWindows8のMetro UIはあんな感じになってしまったのか、責任者自らが解説してるエントリーがある→Windows 8 のユーザー エクスペリエンスの作成

ただ、こんな釈明を発売前からしなければならないほど評判が微妙なのはどうやら確かなようだ。
この状況で、なおかつWindows8が大ブレイクするためには、Windows8タブレットがバカ売れする必要があるだろうなあ。

まあそれでも、未だChrome OS搭載機やAndroid OS搭載ノートよりはマシ、という理由でWindows8はWindowsVistaくらいは売れるかも知れない。Vistaよりマシと思えるのは、とりあえずデモ機での動作は重くないということ。Vistaは機能性よりなにより重さがネックだったから。

普段あんまりPCを使わないライトユーザーならもしかしたらMetroUIのほうが快適と思うかも知れない。それでも僕はわけがわからないと思うけど。

今回のCOMPUTEXで感じた最も大きな疑問は、ほんと、なぜWindows8はこうなってしまったのか、ということ。見た目の格好よさ、という意味でのデザイナばかりを優先して、ユーザーエクスペリエンスが疎かになっているような漠然とした不安感があった。

しかもそういうUI/UX面って、βから製品版になってもあまり変わらない部分だし。
とりあえずWindowsVistaのように、「クラシックモード」が用意されていればそれでいいや、という考え方もある。

もし用意されていなかったら、それこそ本当の地獄だ。

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